こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
今回も除雪機のメンテナンスの方法を解説していきます。
第三回目はホンダの除雪機のオーガ(除雪部)のギヤケースのオイル交換の手順の解説をしたいと思います。
今回のモデルは1回目と同じくHSM1380iです。
用意するもの
- ギヤオイル(#90)
- オイルジョッキ
- オイルパン(廃油オイル受け)
- メガネレンチ(7㎜と17㎜)
- モンキーレンチ
ステップ1 オーガのギヤケースを確認
まずはオーガ部のギヤケースのを確認しましょう。
除雪機を正面から見た写真です。オーガ部のギヤケースは写真の中心にあります。
赤丸がドレンボルト、青丸が給油口になります。
ちなみにホンダの除雪機に限らずほぼ全てのメーカーのオーガのギヤケースは同じ形状になっています。ですので、今回の手順を覚えれば他のメーカーでも馬力の大きな除雪機でもオイル交換が可能です。
ステップ2 給油口のボルトを外す
給油口のボルトとドレンボルトは、共にボルトの頭の形状が普通のボルトと違い四角形になっています。その為メガネレンチでボルトを緩めることが出来ません。
まずは青丸部分の給油口のボルトから外していきます。
スパナは17㎜を使用します。ボルトの頭が四角形の為、スパナが逃げないように慎重に回しましょう。
ステップ3 ドレンボルトを外す
続いてはドレンボルトを外します。
こちらも四角形になっています。給油口のボルトより小さいので強引に回すとすぐにボルトの頭がなめてしまうので注意しましょう。
ドレンボルトは頭が7㎜なので7㎜のスパナを使って緩めます。
ただ、7㎜のスパナは非常に小さい為ドレンボルトが固いと力が入らず緩みません。そんな時はモンキーレンチを使用しましょう。
私が使っているのはKTCのモンキーレンチです。工具の価格は本当にピンからキリまであります。
モンキーレンチはウォームギヤで幅を可変する為、あまり安い物だとウォームギヤがすぐに壊れてしまいます。KTCの工具であればそんな心配はありません。汎用性のある工具はなるべく良い物を揃えた方が良いでしょう。
ショートタイプでも良いのですが他の場面でも使う事を考えると普通の長さで、大きさは25㎜幅が汎用性もあるので良いかと思います。
ステップ4 ギヤオイルを抜く
ドレンボルトを外すと下の写真の様な汚れたオイルが出てくると思います。
酷い時はもっと真っ黒だったり、水と混じって白っぽくなったオイルが出で来ることがよくあります。
ドレンボルトを締めたら新しいギヤオイルを給油します。
ただし、ドレンボルトを締める際も力いっぱい締めるとボルトがダメになってしまうので締めすぎないようにします。ボルトをクルクルと回していって少し抵抗がかかってきたらキュッと締める程度で十分です。
ステップ5 新しいギヤオイルを給油する
オイルジョッキを使用して新しいギヤオイルを給油しましょう。
給油するギヤオイルの種類は『#90』のオイルです。
オイルゲージは無いので給油口の口切一杯まで給油しましょう。大体1ℓも入らない量です。
写真の様に、こぼれる位給油して構いません。
新しいオイルが入れ終わったら給油口のボルトを締めて終了になります。
まとめ
除雪機のオーガ部の給油口のボルトやドレンボルトは普通のボルトとは違った形状の為最初は戸惑ってしまうかもしれません。
なぜボルトの頭が六角では無いのか理由が全く解りませんが、ほぼ全ての除雪機がこの様な形状なので何か理由があるのかなと思います。
オーガ部のオイルはエンジンオイルと違いそれ程頻繁に交換する必要無いので4~5年に1回位の頻度で十分です。
もし、除雪機を購入してから1回も交換したことが無いようでしたら今回の手引きを参考にされて交換して頂きたいと思います。
次回は除雪機の整備シリーズ最後のオーガのベルト交換を解説します。