『2024.06.11 更新』
こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
農家さんが一番苦労する農作業と言えば草刈り作業ですね。
良い除草剤も多いので除草剤散布がメインの方もいらっしゃると思いますが、近年の物価高で除草剤も値上がりしている為、自走式での畦草刈り作業が増えた農家さんもいらしゃるのではないでしょうか。
今回はもはや1農家に1台以上所有されているであろう自走式草刈機について解説していきます。
以前も記事にしましたが最近は自走式草刈機の種類も増えてきたので改めて記事にしたいと思います。
そして今回は畦畔草刈機のおすすめをご紹介します。
自走式草刈機とは?
自走式草刈機とはエンジンの動力で自走することが出来る草刈機です。走行部はチェーンやギヤ駆動、刈刃の部分はベルト駆動が一般的です。
これとは別に乗用タイプの草刈機もあります。ゴルフ場や大きな公園で見た事があるのではないでしょうか。
自走式草刈機の種類
一口に畦畔草刈機と言っても結構な種類が有ります。詳しい種類はこちらのリンクを参照して下さい。
参考リンク:草刈機 | 製品一覧 | 株式会社オーレック [ OREC CO.,LTD
水稲栽培で使用する自走式草刈機は
- 畦畔(あぜ)草刈機
- 法面(斜面)草刈機
の2種類になります。
発売しているメーカーは
- 斎藤農機製作所(OEM:クボタ、丸山製作所、ゼノア)
- オーレック(OEM:共立(やまびこ)、ISEKIアグリ)
ホンダなどもOEMで自走草刈機を販売していますが、刈刃が1枚のタイプの一面刈りなので水田の草刈りには向きません。
それでは今回は二面刈りタイプをご説明します。
畦畔草刈機とは?
畦畔草刈機は草を刈る刈刃が二面に分かれています。刈幅が1mの型式は刈刃が三面あります。
上の写真の様に畦の上面と側面を同時に刈ることが出来ます。 それ程高い畦で無ければこれ一台で十分間に合いますね。刈幅も以前に比べ様々なタイプが発売されていますし、刈刃がバータイプやフリー刃だったり、走行部がクローラタイプの物があったりと選択の幅があります。
各メーカーのラインナップ
ラインナップ比較表
二社のラインナップを表で比較します。
畦畔草刈機だけでこれだけの種類があります。(追記:GC-Q60は生産終了)
SGCシリーズは斎藤農機製ですがクボタの方が解りやすい為、クボタでの型式のGCシリーズ表記でいきます。
補足説明で、クボタの『GC705RD-C』のみ刈刃がバータイプ、それ以外はフリー刃タイプです。
また、オーレックの『WMC』と付く型式のみ走行部がクローラタイプとなっています。
二社の違いは?
二社間で最も違う点は上面と側面の刈幅の違いです。
クボタの二面刈りの刈幅は上面が狭く、側面が広くなっています。
オーレックの二面刈りは上面と側面は同じ刈幅になっている点です。
後は、クボタは畦畔草刈機、オーレックはあぜ草刈機と呼び方も違うのが面白いです。
ご自分の圃場の条件を考えてメーカーを選択して頂きたいと思います。
おすすめの畦畔草刈機はこれだ!
第5位 クボタ『GC-Q60』(生産終了の為、在庫のみ)
第4位 オーレック『WM646F』
第4位はオーレックの『WM646F』です。
やまびこの『AZ646F』がOEMの同等型式となります。赤色が良い方はやまびこ製をお選びください。(オーレックより少し安い)
刈幅は第5位のGC-Q60と同じ60㎝ですが、こちらは馬力が6.3PSと3倍弱パワーアップしています。総重量も71㎏と重くなりますが、駆動が前輪後輪の2WDなので安定感は抜群です。
刃もフリー刃が付いていますし、車速も早い為、草刈り作業の時間短縮に一役買うのではないでしょうか?刈幅が70㎝だと広すぎるなと感じる農家の方に特におすすめです。
第3位 クボタ『GCM750-FC』
第3位はクボタ『GCM750-FC』です。
2022年から発売された新型機です。高能率・高耐久のプロ仕様といううたい文句です。
ネットショップでは販売されていないようなので画像のみとなります。パッと見ただけで他の畦畔草刈機とは違うなと思わせるほど強そう(笑)ですよね。
こちらも前輪後輪2WD、フリー刃タイプとなっています。プロ仕様というだけあって前進も3速あり、走行スピードも速くなっています。
そして刈幅は総刈幅750㎜(上面が350㎜側面が400㎜)の畦畔草刈機では最長の刈幅になっています。エンジンは現行のGC705RDと同じなので燃費は変わらない為大幅に作業能率は上がっています。
このモデルのおすすめポイントは上で述べた通り刈幅が広いため折り畳み作業時に真ん中部分の刈残しが他のモデルより圧倒的に少ないという事です。
ぜひ、プロ仕様の凄さを体験してみて下さい。
第2位 オーレック『WM746F』
第2位はオーレック『WM746F』です。
やまびこの『AZ746F』がOEMの同等型式になります。
こちらのモデルの刈幅は上面345㎜側面345㎜総刈幅690㎜となっています。オーレックは上面側面の刈幅が同じなのが特徴です。
こちらのモデルも前輪後輪2WD、フリー刃タイプになっています。
おすすめのポイントはズバリ馬力です。クボタ製に比べ同じ様な刈幅のモデルと比べても1PS程度馬力が大きくなっています。そしてオーレック製の特徴は前輪と後輪との距離が少し長い為、前輪を持ち上げての旋回動作が非常に楽な事です。旋回動作や畦越えが多めの農家の方におすすめします。
第1位 オーレック『WM757』
まとめ
今回は畦畔草刈機のおすすめモデルを紹介させて頂きました。クローラタイプや三面刈りタイプなど様々なモデルがあるのも特徴的ですね。
畦畔草刈機も随分と小売価格が上がってしまいました。購入を検討されている方は再度の値上げが無いうちに購入をおすすめ致します。
次回は法面(斜面)草刈機のおすすめをご紹介します。