こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
前回に続き除雪機のメンテナンスの方法を解説していきます。
第2回目はホンダの旧モデルの除雪機のエンジンオイル交換の手引きになります。
今回のモデルはHS1380Zです。
写真はHS1180Zですが外観は変わりません。
発売されたのは1995年で24年も前になります。現行モデルに比べるとかなり角ばった外観ですね。
当時はもちろんハイブリッドタイプは発売されていなかったので走行部も除雪部もエンジンからベルト駆動になっています。
ただ、シンプルな作りなので現行のハイブリットタイプよりもメンテナンスは格段にしやすくなっています。
それでは解説をしていきます。
用意するもの
- ガソリン用エンジンオイル
- オイルジョッキ
- オイルパン(廃油オイル受け)
- ボックスレンチ+エクステンション
ステップ1 側面の外装カバーを外す
写真は右の側面になります。側面の外装カバーには穴が開いているので、その穴からオイルを抜く事も可能ですが、とても狭いのでカバーを外した方がオイル交換はしやすくなります。
2か所の青丸部分にボルトがあり、カバーを固定しています。ボルトの頭は10㎜のボルトです。左右の側面に2カ所ずつ計4本のボルトで固定されています。
ボルトを取り外せばカバーの上部は本体のフレームに引っ掛けてあるだけなので簡単にカバーを取り外す事が出来ます。
ステップ2 給油口とドレンボルトを確認する
側面のカバーを外すとエンジンが見えます。
赤丸がドレンボルト、青丸が給油口になります。
こちらは右側面ですが左側面にもドレンボルトと給油口があります。
ですが、左側の給油口のキャップにはオイルゲージが付いていないので注意が必要です。
ドレンボルトなども右側面の方がオイルを抜きやすく作られているので、右側からオイル交換をするようにしましょう。
ステップ3 ドレンボルトを外しエンジンオイルを抜く
現行モデルでも使用しましたが廃油がこぼれず流れる様に私の整備工場ではこの様なレールを取り付けてドレンボルトを外します。
ドレンボルトの頭は12㎜です。メガネレンチなどでは外しにくいのでボックスレンチにエクステンションを取り付けて外しましょう。
レールの替わりにダンボールなどでうまく傾斜をつければスムーズに廃油を抜く事が出来ます。
ステップ4 エンジンオイルを給油する
廃油を抜き終わったらドレンボルトを締めて新しいエンジンオイルを給油しましょう。エンジンオイルはガソリン用か兼用のエンジンオイルを給油しましょう。
給油口が少し小さい為、こういった『じょうご』を使うとスムーズに給油を行うことが出来ます。
給油量は1.5ℓ~2ℓ程度になります。給油口のキャップにゲージが付いているのでゲージを確認しながら給油して下さい。
写真を見ると解るようにゲージ部全体に模様が付いています。ですので適正なオイルの量はゲージの最上部=給油口の口切一杯までという事になります。
一杯まで給油しキャップをきちっと締めたら側面の外装カバーを取り付けましょう。
以上でエンジンオイルの交換作業は完了となります。
まとめ
今回は旧モデルのエンジンオイル交換の方法を解説しました。現行モデルでも旧モデルでも当然ですがエンジンの構造は変わりませんのでエンジンオイル交換の手順もそれ程大きな違いはありません。
トラクターなどの大型の農業機械の様に沢山のエンジンオイルを使うわけでは無いので最低でも2年に1度はオイルを交換する様にしましょう。
除雪機はきちんとメンテナンスしていれば使用する頻度にもよりますが30年以上使い続ける事も可能です。
自分で出来る範囲で結構ですので、シーズン前後に必ずメンテナンスをする事をオススメいたします。
次回は引き続き除雪機のオーガベルトの交換とオーガ部のギヤボックスのオイル交換の方法を解説していきます。