今回もファンベルトの交換ですが、今回は特別にかなり大変なファンベルトの交換を手引きしていきたいと思います。
少々マニアックですがこの型式をお持ちの方の手助けになればと思います。
一般的なトラクターのファンベルトの交換方法はこちら
【関連記事】トラクターのファンベルトの交換の手引き
そんなちょっと厄介なモデルはクボタのGLの2桁シリーズになります。
全国の整備士さんがこのシリーズだけは出来ればやりたくない…と思っているに違いありません!(泣)
私も試行錯誤してこの方法が一番良いのでは無いかと思うやり方をご紹介します。
もし違うやり方があればメールやお問い合わせから教えて頂けたらと思います。
取れそうで取れないファンベルト
写真の左がエンジン側、右がファン側です。
所見で見た人は「えっ?なにこれ?」となる事、間違いありません。
エンジンとファンの間は十分なスペースはあるのですが、ファンを支える為の支柱が写真右側にあります。(解りずらくてすいません…後日写真を撮りなおします)
エンジン側から右に伸びているシャフトを支える為に下から支柱が伸びています。
この支柱のせいでファンベルトが引っかかってしまい、ベルトを取り外すことが出来ません。一見取れそうなのですがファンベルトを切らない限り絶対に取ることは出来ません。更に、支柱は簡単に取り外せる構造ではない為、別の方法を考えました。
ファンベルトを外す前にボルトを外す
そこで考えたのが、連結しているボルトを外してしまえばファンベルトが通る隙間が出来るのでは?ということです。
隙間が無いなら作ってしまうしかないと思い、連結している黄色い円盤みたいな部品を外すことにしました。
まずは赤丸のボルト(エンジン側)を外します。シャフトが回らない様に抑えながらネジを回さないと全く緩まないのでファンベルトを外さず、抵抗にしてボルトを緩めるのが良いかと思います。
反対側のボルトも緩めて取り外したら、今度はファン側のネジも緩めて取り外します。
取り外すと下の写真の様な部品になります。
まるで知恵の輪の様
黄色い円盤が外れたら今度は先ほど円盤を外した隙間から古いベルトを取り出します。
外したら今度は新品のファンベルトを上手く通します。
この様にファンベルトが隙間を通れば一段落。
後は取り外した部品を元に戻します。
ここで注意点ですが、黄色い円盤状の部品の4つの穴にはカラーが入っています。小さい部品なので落として無くさないように十分注意してください。
部品の取り付けが終わったら、通常のファンベルト交換と同じようにベルトをかけて、張り調整をして完成です。
総括
写真では中々イメージ出来ないかもしれませんが、GLの2桁シリーズのファンベルト交換は以上です。
あくまでも私個人的にやりやすいかなと思われるやり方なので他に方法があれば是非教えて頂けたらと思います。