こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
前回に続き今回も農業用ドローンについての記事です。
【関連記事】
前回は農業用ドローンの規制緩和についてまとめました。
今回は新型機を中心に気になったドローンを紹介しようと思います。
ドローンの機種は農林水産省のこちらのカタログを参考にしました。
規制緩和の影響か昨年よりもメーカー数も増えたようです。
今年は殆どの機種が農薬だけでなく肥料散布も可能となっているのも興味深いですね。
それではピックアップしていきたいと思います。
DJI
やはり注目はDJI社のドローンになります。農業用ドローンにおいても昨年以上に販売台数を伸ばすのは間違いありません。
AGRAS MG-1S Advanced
機体説明
手動操作タイプで最も売れているのがこの型式。クボタの『MG1-SAK』ヤンマーの『MG-1SA』と同タイプになります。細かな詳細は昨年まとめた農業用ドローンの記事をご参照ください。
小売価格
小売価格は改定されて値下がりしました。
AGRAS MG-1S ADVANCEDは約1,000,000円(本体のみ)
カタログにはありませんが
AGRAS MG-1P RTKは約1,300,000円(本体のみ)
発売当初に比べればかなり買いやすい値段になりました。
AGRAS T20
機体説明
こちらは新型の『AGRAS T20』です。カタログでは今春発売とされていますが、国内では昨年の11月に発売されたと思います。
実物は流石に私もまだ見た事は無いのですが、カタログを見ると従来のMG-1シリーズに比べ一回り以上大きくなり、重量も2倍以上とかなり大型になりました。
変更点は下記にまとめてみました。
かなりザックリですが調べたところ、この様な変更点がありました。
パッと見ても凄い性能が上がったなと思いますよね。他のメーカーは正直太刀打ちできないのではないでしょうか…。
小売価格
本体のみの価格で約1,600,000円だそうです。基地局やバッテリーなども必要なのでセットだと300万弱?でしょうか。他メーカーの自動飛行タイプよりも100万円以上安いことになります。きっとクボタとヤンマーもOEMでこのドローンが発売されると思われますが小売価格が気になるところです。
メーカーHP
DJI 産業用ドローン – ソフトウェア &sソリューション – DJI
Agras T20 日本版−知性とパワーを兼ね備えた農業ドローン | DJI
エンルート
丸山製作所と協力関係にあるエンルートからも新型機種が登場しました。
AC101
機体説明
小型の農業用ドローンを新たに発売するメーカーが増えてきました。このタイプも重量が7.1㎏と非常に軽量です。
説明を見ると飛ばし方によって散布面積は変わるようですが、散布可能面積も最大2.5haと1つのバッテリーで広い面積を散布する事が出来ます。
飛行モードは完全自動では無いけれど、自動離着陸やABモードなどを備えた自動飛行が可能です。
コントローラーも新しくなりタッチパネルモニターが付き、本機に取り付けられたFPVカメラによりモニターに飛行時の映像が映るようになっているとの事。
小売価格
はっきりとは記載されていませんが約2,500,000円との情報有り。
メーカーHP
2020年春、エンルートが農薬散布用新型ドローンAC101を発売
Drone Work System
福島県のいわき市に本社を置く日本のメーカーです。DJIの正規代理店でもあるとの事。
AGR16A/AGR24A
機体説明
このドローンの特徴は16Lか24Lの大容量のタンクどちらかを選べるという事です。散布可能面積も1.5haもしくは2.5haという事でとても広範囲の散布が可能です。
飛行性能もABモードや自動帰還、自動復帰など今の主流の自動飛行が可能です。
フレームはフルカーボン、モーターもDJI製を使用しており高耐久高品質の機体です。
小売価格
昨年の農業EXPO出展時限定で1,000,000円との事。
AGR16EG/AGR24EG
機体説明
ドローンのバッテリーの問題により注目されているハイブリッドドローン。
タンク容量は小さくなりますがその分、飛行可能時間が45分と大幅に増えます。
農薬散布というよりは運搬作業に使用した方が良い気がしますね。
小売価格
調べても出で来ないのでメーカーにお問い合わせ下さい。
メーカーHP
まとめ
今回は3社の農業用ドローンをピックアップしました。今年は昨年よりもメーカーの数が増えたので気になる農業用ドローンが多数ありました。
紹介しきれなかった農業用ドローンの情報は下記のリンクをご参照ください。
GPSでの自動飛行が可能なドローンでも本体価格が100万円を切るモデルも複数あります。RTKを使用した完全自動飛行は流石に価格も高いのですが、DJIのAGRAS T20の紹介動画を見ると、中山間地でこそ本領を発揮する性能だと感じました。
後はやはりバッテリーの問題でしょうか。10万円以上するバッテリーを複数購入するのは中々ハードルが高いですよね。いろいろと弊害はあると思いますが購入では無くレンタルにしてもらえれば農業用ドローンの拡販に繋がるのでは無いかと感じます。
農業用ドローンが日本で本格的に普及するのはまだ少し先だとは思いますが、規制緩和も追い風に農家さんの興味を引いてくれる農機具になってもらえればと思います。