こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
少々気が早い内容ですが、昨年の豪雪の影響もあり今年は早くから除雪機を買い求める方や点検整備の依頼をされる方がとても大勢いらっしゃいます。
例年であれば除雪機を使わない地区の方も中古の除雪機を探して欲しいとの連絡も多数ありました。
ホンダは6月上旬までが予約期間
しかし、今年はとても早い時期から新品の除雪機の生産量が少ないかもしれないという話を卸業者からされていました。
ホンダの除雪機の予約締切が6月上旬だったのですが、そこで発注をしないと新品の確保が難しいと言われ仕入れ価格も定かでないまま予約注文のオーダーを入れる事態になりました。
現在は完売品多数
8月の下旬に除雪機をお買い求めのお客様がいらっしゃった為、卸業者に確認したところホンダの除雪機は小型クラス(~11PS)のみ注文可能で、中型クラス(12PS~)以上は予約完売との返答がありました…
ホンダ以外のメーカーであれば中型クラス以上でも型式によりますが若干の余裕は有るそうです。
ホンダの除雪機のラインナップは下記リンク参照
なぜ品不足に?
除雪機の年間の生産台数は予約台数+αになります。完全な受注生産では無く、例年の出荷台数を見ておおよその生産台数を決めています。
しかし、今年度は昨年の豪雪で予約注文が多く入り+α分の生産台数が減ったのではないかと想います。
更に、今年に入ってこのような事態になっていますね。
ゲーム機や自動車などが品薄に。深刻な「半導体不足」がなぜ世界中で起きているのか? | EL BORDE(エル・ボルデ)
半導体不足は自動車などに限った話では無く、農業機械業界も直撃しています。除雪機以外でもコンバインやトラクターなどの生産が遅れているとの事です。
ホンダは直営、特約店を超優遇
これは品不足とは直接関係はありませんが、末端の販売店にはとても深刻です。
ここ数年、ホンダさんは我々末端の販売店にはとても厳しく、直営店や特約店以外での販売は良しとしない風潮が年々強まっています。
ホンダの直営店や特約店の検索は下記リンク参照
Honda|パワープロダクツ取扱店検索|除雪機の取扱店を探す
更に値引率も数年前に比べて厳しくなっています。
私の近所のホームセンターも特約店ですが、そこでは昔から定価から1割引きでの販売価格になっています。大型のホームセンターに対抗する為に私の販売店では数年前は1.2~1.3割引で販売していました。
しかし、現在では仕入れ価格の条件が年々悪化してしまい1割引で販売するのがやっとになってしまいました。予約販売であればもう少し何とかなりますが…
特約店だからといって仕入れ価格が超優遇されている訳ではありませんが、末端の販売店は幾つかの仲介業者が入ってしまう為、どうしても価格面が苦しくなります。
価格面では厳しい為、私達は迅速なアフターサービスを売りにするしかありません。
他店が断るような修理依頼も受け付ける事で、何とか販売に繋げているのが実情です。このような農機具店さんは他にも多いのではないでしょうか(泣)
ホンダの除雪機は業界シェア6割!
ホンダさんの除雪機のシェアは全体の6割と言われ、ぶっちぎりNo1のシェア率です。2位はヤマハさんで2割と言われています。この2社だけで業界の8割のシェアですから凄すぎますね。
ホンダの除雪機はなぜ人気?
なぜここまでホンダが人気なのか、整備士の目線から見るとやはり一番の理由は操作のしやすさにあると思います。小型クラスの操作は本当にシンプルで前後進はHSTのレバー一本で可能です。操作する部分もとてもすっきりしている為、とても操作しやすそうに見えます。
ハイブリッドモデルは走行部が電子制御なので、エンジンを全開にふかしていても微妙な走行速度の調整が簡単にできます。(その代わり故障した時はとても大変ですが…)
そして見た目も重要な要素だと思います。ホンダの近年のモデルは丸みを帯びたフォルムになっています。カクカクと角ばった方が力がありそうには見えるかもしれませんが、一般に受けがいいのは丸く可愛い感じの方でしょう。
まとめ
家庭用の除雪機と言われると皆さんが思い浮かべるのは、赤い色をした除雪機だと思います。それくらいホンダの除雪機は絶対的な地位を確立しています。
今年は、中型以上のクラスは完売している為、どうしてもソコソコの馬力の除雪機が欲しい方は、ディーゼルエンジンの除雪機も検討されてみてはいかかでしょうか?本体の価格はガソリンエンジンに比べ高くはなりますが、燃料代はぐっと抑えることが出来ます。
ワドーやフジイといったホンダ以外の除雪機メーカーはガソリンよりディーゼルの方が強みがあります。
豪雪にならないのが一番の解決策ですが、ホンダ以外の除雪機も購入の候補にされてはいかがでしょうか。