農機具情報局

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新開発されたラウンドノズルを使ってみました!

もうすぐ除草や草刈シーズンがやってきますね。農作業の中で一番辛いのが雑草の手入れですね。地区によって水田の畦の管理は除草剤散布だったり草刈機でこまめに刈ったり除草シートをはったりと様々ではないかと思います。

その中でも除草剤と言えばラウンドアップが一番有名ではないでしょうか?

ラウンドアップマックスロード専用ノズル

昨年の9月に発売され、時期的なものもあり発売当初はそれほど話題にはなっていなかったのですが、そろそろ除草をする時期になってきたことで、ここ最近では農家の方々からの問い合わせが多くなってきました。

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ノズルは現在、背負い式の動力散布機のみしか発売されてはいませんが、もうじき発売予定の人力用、そして一番期待の高いブームスプレイヤー用と今のところ3タイプをラインナップしています。

翼が生えた新開発のカバー

このノズルの見た目ですがノズルは2頭口タイプで飛散防止用のカバーがついています。カバー付きでラウンドアップノズルが2頭口のタイプは初めてのはず。

そして一番の特徴はカバーの左右に付いている羽ではないでしょうか?

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ツインウィングという名称ですが、この羽により気流を制御しドリフトを低減させる効果があるそうです。ノズルは個人的に何となくエヴァンゲリオンぽいデザインでカッコいいなと思います。

水5ℓで10aの散布が可能

このノズルの特徴は圧倒的に水の量が少なくて済むという所です。雑草の種類にもよりますが従来だと10aに50ℓほど必要でしたがULV5では10aに5ℓだけで散布することが出来ます。

ノズルを交換するだけで10倍の面積を散布出来るのは凄すぎますね。

水が少なくて済めばおのずと給水の回数も減りますし時間も短縮出来て良い事ばかりですね。

ユニフロー(ピストン)ポンプのタイプには使用不可

良い事ずくめのULV5ですが注意点もあります。

現在発売されている動力噴霧器のタイプはカスケードとユニフローがあります。

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こちらがカスケードポンプ

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こちらがユニフローポンプ

 

ユニフローポンプは高圧で散布する事が出来て薬剤を飛ばせる距離も長い為、立ち木の消毒などに優れています。

カスケードポンプは背の高くない雑草等の除草に使われます。ユニフローポンプの物より多少安価なので一般的にはこちらの動力噴霧器をお使いになるのが良いです。

このうちユニフローポンプではULV5を使用することは出来ません。

ユニフローポンプでも絶対に使用出来ないわけでは無いのですが、使っているとポンプに必要以上の圧がかかってしまい物凄く熱くなります。熱を持ち過ぎれば故障してしまいますね。

希釈倍率は水5ℓに薬剤500mℓ

もう一つの注意点は少ない水で散布出来るからといって薬剤の量は減らせないという事です。

今までだと一般的な希釈倍率は100倍ですが、ULV5の希釈倍率は10倍になります。ですので薬剤が少なくて済むわけではありません。このノズルはあくまでも省力化の為のノズルになります。(水道代は多少減らせますが)

高濃度の除草剤を細かい霧にして効率よく散布するのがULV5の性能です。

実際に散布してみました

実際に散布してみた感想は散布時の薬剤が霧状になっていて良く見えない為本当に大丈夫なのかとても心配でした。

ですがラウンドアップは泡状での散布なので散布した場所は白くなるので一目で解ります。

散布するときも歩く速度で散布できるので物凄く短時間に散布を終えることが出来ました。

散布した場所を一週間後に見たところ全く問題なく草が枯れていました。

まとめ

ここ数年続々と省力化の為の新技術が出てきています。

そんな中でも草刈や除草は農家さんの作業の中で一番大変な作業です。辛いからといって除草をしないと近くの他の農家さんの水田にまで迷惑になってしまいます。

ULV5は今までのノズルより多少値段は上がりますが、作業の負担を大幅に低減してくれるのでその価格以上の効果があるはずです。

試しに使ってみてはいかかでしょうか?

今回紹介したULV5は下のリンクから購入できます。


ヤマホ ラウンドノズル ULV5 動噴用 ラウンドアップマックスロード専用

ULV5についての詳しい説明はこちらのサイトにあります。

私の周りの農家さんは乗用の管理機を持っている方が多いのでやはり一番の関心はブームスプレイヤーで使ってみたいという声が多かったです。

ブームスプレイヤーだと水の量が数百ℓになるので給水の時間だけでも相当なものです。この時間を短縮できるのを心待ちにしている方がとても多いですね。

何時商品化されるかは解りませんが、もし発売されたらまたレポートしたいと思います・