こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
農家の皆さんは田植も一段落して次の作業まで小休止といった所ではないでしょうか?
ここ最近は全国的にもお天気に恵まれ、暑い日も多くなっています。天気が良ければ稲もぐんぐん育ちます。育つのはもちろん良いことなのですが、育ち過ぎるのは稲に限らず野菜等の園芸でも良くはないですよね。
稲を適正に育てる為に、必須の作業がもうすぐ始まります。
その作業は「中干し&溝切り」の作業です。
今回は中干しについてと溝切り機の紹介をしていきたいと思います。
中干しと溝切りはなぜ必要なのか?
まずなぜ中干しや溝切りが必要なのかふれたいと思います。
中干し&溝切りの効果
- 無効分げつの発生を抑え、適正な穂数にする
- 下位節間の伸長を抑え、倒伏を軽減する
- 土壌への酸素供給により根を健全に保てる
- 溝の設置により迅速な潅水や落水が可能になる
- 地耐力が確保され登熟後半までの潅水や排水が円滑になり、収穫作業が容易になる
以上の5つの効果が期待できます。
中干しの開始時期の目安は品種によっても変わってきますが、田植え後25日頃に茎数を確認して、1株当りの目標穂数の80%程度が確保されたら落水し、中干しを開始します。
分げつが旺盛な品種もありますので、そういった品種はもっと早く確認しましょう。
1、無効分げつの発生を抑え、適正な穂数にする
無効分げつとは生育が弱く穂が付かないものを言います。反対に穂が付くものは有効分げつです。
稲だけでなく野菜もそうですが、茎をどんどん増やしていっても良い実が増えるわけでは有りませんよね。野菜であれば摘心をしますが稲は摘心をしません。ですので、水を落とし窒素の吸収を抑えることで無駄な分げつを抑えます。
2、下位節間の伸長を抑え、倒伏を軽減する
中干しは倒伏に関係する第3節間の伸長も抑制します。第3節間とは上記の写真の部分になります。下側の茎がどんどん長くなってしまっては倒伏のリスクが高くなるのは容易に想像できますよね。
3、土壌への酸素供給により根を健全に保てる
落水させる事により、根に十分な酸素を供給します。この頃から急激に根が発達する為、きちんと酸素を送らないと生育に影響が出ます。
また、土を乾かすことにより土中の有毒ガスも抜く効果もあります。
4、5、溝の設置により迅速な潅水や落水が可能になり、収穫作業が容易になる
次は溝切りの効果になります。説明するまでも無いかと思いますが、溝を切る事により水の通り道が出来、潅水や排水が素早く、確実に出来る事です。
まとめ
今回は中干しと溝切りの重要性を記事にしました。田植えが終わり一段落したい所ではありますが、稲の生育はきちんとした中干しと溝切りが必要です。今年は例年よりも早い梅雨入りとなっていますので、天候を見ながら始める時期を調整して頂きたいと思います。
最後にクボタのホームページでも中干しについての紹介がされていますのでURLを記載しておきます。
土を乾かす「中干し」 | 田んぼの管理と被害対策 | お米ができるまで | クボタのたんぼ [学んで楽しい!たんぼの総合情報サイト]
水の通路を作る「溝切り」 | 田んぼの管理と被害対策 | お米ができるまで | クボタのたんぼ [学んで楽しい!たんぼの総合情報サイト]
次回の記事ではおすすめの溝切機を紹介していきたいと思います。