【2022.02.06 追記】
こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
今回も前回の続きの令和3年度農林水産関係補正予算の記事になります。
前回は14.次世代を担う農林漁業者の生産性向上支援についてでした。
今回は
21.新市場開拓に向けた水田リノベーション事業
について記事にしたいと思います。
水田から園芸への転作におすすめ
上記2つの補助事業は米から他の作物への転作がメインになっています。
21.新市場開拓に向けた水田リノベーション事業
21も1と2に補助金の金額が分かれています。
21-1 実需者ニーズに応えるための低コスト生産等の取組支援 410億円
21-2 需要の創出・拡大のための機械・施設の整備支援 10億円
そして内容をよく見ていくと生産者主導では無く、実需者(業者)の方が主導になっています。
21-1 実需者ニーズに応えるための低コスト生産等の取組支援から見ていきます。予算額は410億円と大きな金額の補助事業になっています。
内容は実需者が必要とする作物を作った場合、補助金が出ます。
金額の内訳は
- 新市場開拓用米、麦・大豆、高収益作物(野菜等)、子実用とうもろこし:4万円/10a
- 加工用米:3万円/10a
新市場開拓用米とは、米粉用米や飼料用米を除き、国内国外の米の新市場開拓の為と判断される米殻との事です。
21-1は実需者では無く、生産者に支払われる補助事業になっています。加工用米を作付している農家さんは多いと思いますが、新市場開拓米というのがイマイチ解りません。
新市場開拓米の品種が何なのかは業者側が選定するのか国が選定するのかは解りませんが、園芸だけが対象では無いので園芸への転作はちょっと難しいという農家さんでも補助を受けれる可能性はありますね。
21-2 需要の創出・拡大のための機械・施設の整備支援を見ていきます。
こちらは更に2つに分類されています。
①需要創出・拡大のための機械・施設の整備支援
②新市場開拓に取り組む実需者による施設整備等支援
①は輸出等の需要に応じた加工品の生産強化や必要な機械・施設の整備との事です。
②は新市場開拓米の保管をする為の保管用の施設の整備が対象です。
やはりどちらも輸出も目的としていなければ採択はされない様な説明になっていますね。
まとめ
前回の記事の補助制度もそうでしたが、今回の補助事業はかなり敷居が高い印象ですね。どんどん輸出していこうと考えている業者は大手のメーカーに限られると思うのでそういった企業と取引がある農家の方で無ければ全く恩恵を受けられそうに無いのが今回の補助制度に見えてしまいます。
日本は人口も減っていき需要も先細りしていってしまうのは目に見えているので、海外へ輸出というのは解りますが、ハードルも高いのでそう簡単には需要が増えないのではないでしょうか。
次回は最後の22.麦・大豆収益性・生産性向上プロジェクトについて書きたいと思います。
【追記】
【事業のご案内】新市場開拓に向けた水田リノベーション事業:農林水産省
上記HPにて当補助事業の要望調査を実施中との事です。詳しい内容は上記リンクからご確認ください。