こんにちは!整備士のRedT(@RedT41921)です。
今回は農業機械に使用するオイルの種類を解説します。
以前整備の記事で簡単に書いたのですがもう少し詳しく解説しようと思い別記事にしました。
一気に解説すると長くなるのでエンジンオイルとギア・ミッションオイルで記事を分けたいと思います。
エンジンオイルの等級はとても多い
それではエンジンオイルから解説していきます。
エンジンオイルの種類についてはこちらのサイトを参考にして下さい。
参考リンク:農機用オイル - 一般社団法人日本農業機械工業会
エンジンオイルの規格は
- API規格
- JASO規格
の二種類が有ります。
API規格
①のAPI規格は年度が進むごとに性能要求が高くなる為、種類がとても多いです。
ガソリン用は『S』、ディーゼル用は『C』で始まります。
農業機械で使用する場合の最高級グレードはCF-4級です。2010年にCF規格は廃止されたのでオイルに書いてある表記は厳密にはCF-4相当となります。
JASO規格
②のJASO規格は2015年5月よりトラクターなどのディーゼルエンジンにDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)が装着された為、そのエンジンの為に制定された規格です。
DL-1という規格もありますが自動車用なので、農業機械には上記の表の2種類しかありません。
オイルの粘度表記
良くオイルの名前で0W-20とか5W-30などという名前を聞くかと思います。これはオイルの粘度の表記になります。説明は例のごとく上のリンクより抜粋しました。
とっても解りやすく説明されていますね。
数字が小さいとシャバシャバしたオイルで、大きいとドロッとした硬いオイルです。エンジンオイルに限らず他のオイルも数字が大きれば硬めのオイルになります。
農業機械用だと一般的にガソリンは5W-30、ディーゼルは10W-30ですね。
当工場では『DH-2 10W-30』を使用
私の整備工場ではディーゼルエンジンには『DH-2 10W-30』を使用しています。API規格は『CF-4級』です。
近年、排ガス規制により25.84馬力以上のエンジンにDPFマフラーが取り付けられています。
その為、使用するオイルは『DH-2』規格のオイルでなければなりません。
これはDPFマフラーの目詰まりを防止する為で、もしも違う規格のオイルを使い続けてしまうと目詰まりしてしまい、最悪の場合はDPFマフラー一式交換(部品だけでウン十万)をする事になります。
DPFマフラーの付いていない小型のエンジンや古いエンジンには『DH-2』のエンジンオイルは使う必要はありませんが、私の整備工場ではディーゼルエンジンには全て『DH-2』規格のオイルを使用しています。
色々と意見はあるようですが、オイルメーカーは『DH-1』と『DH-2』は互換性があると言っていますし、性能や価格も変わらない為、個人的には使い分ける必要は無いと思います。
実際に当整備工場では『DH-2』に切り替えて数年経ちますがトラブルは全くありません。
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国産なので安心ですし20ℓ缶で6,000~7,000円なら格安です。整備工場だと大体1ℓ1,000円位が相場なのでエンジンオイルは絶対にご自分で交換するべきです。
エンジンオイル交換の仕方はこちらを参考にwww.agurimecha-redt.com
次はギア・ミッションオイルの解説になります。