農機具情報局

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トラクターのロータリーのオイル交換の手引き

皆さんGWを満喫していらっしゃるでしょうか?

残念ながら農家さんや農機具屋さんには無縁の話ですね。

更に今年は10連休などと聞くと、どこか知らない世界に来てしまったのかと疑いたくなります(笑)

この時期は業者さんも休みになって部品などが中々入荷しない為、修理が全く捗りません…。

農機具屋の皆さん、この辛い時期を頑張って乗り切りましょう(震え声)

さて今回はトラクターの作業機『ロータリー』『ドライブハロー』のオイルの交換の仕方を手引きしたいと思います。

トラクターはエンジンオイルの交換はとても重要な事ですが、それと同じくらいロータリーなどの作業機のオイル交換も重要です。

トラクターのエンジンオイルの交換の手引きはこちら

【関連記事】トラクターのエンジンオイル交換の手引き 

 

ロータリーのギヤオイルを交換するのを忘れていて、オイルが劣化しドロドロの状態になりチェーンケースのチェーンが切れてしまったり、オイルが無くなっているのを知らずべベルギヤのギヤが欠けてしまったりと、畑や水田の耕うんが始まると必ずと言っていいほどこのような故障があります。

チェーンやギヤなどは部品代も高いので修理代が思っている以上に高くついてしまいます。部品もすぐには入荷しないのでその間、耕うんなどの作業が止まってしまうのでダブルパンチの状態になってしまいます。

そうならない為にも、シーズン前のオイルチェックやオイル交換はとても大切です。

それでは順を追ってロータリーのオイル交換の方法を解説します。

【解説】ロータリーの構造を覚えましょう

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モデルはクボタのGT-3に取り付けられていたAR16というロータリーです。

ロータリーの型式もトラクターと同じ様に数字の部分がロータリーの長さになっている場合が殆どです。

この型式だとAR16=160㎝=1.6mになります。

そしてロータリーにはセンタードライブサイドドライブがあります。

耕うんする為の爪軸を回すチェーンがセンタードライブなら真ん中、サイドドライブなら両側どちらか(殆どが左側)に付いています。

ですので、このタイプはサイドドライブのロータリーという事になります。

数十年前のロータリーはほぼセンタードライブでしたが、メンテナンスのしにくさや耐久の問題もあり、現在はサイドドライブのロータリーが主流です。

上の写真の矢印がトラクターからの動力の伝わり方になります。

まず、トラクターから緑色の矢印の方向に動力が伝わり、べベルギヤを介して青色の矢印の方向へシャフトを伝わって黄色い矢印の場所のチェーンを動かします。そしてそのチェーンが白の矢印の爪軸を回転させます。白の矢印の爪軸は両側にベアリングがありそれに支えられて回転しています。

よくある修理白の矢印の爪軸の左側から黄色の矢印のチェーンケースに入っている油が漏れてくるという修理です。オイルシールが入っていますが時間とともに劣化してしまうので注意が必要です。

トラクターを使う前に爪軸から油が垂れていないかチェックするようにしましょう。

【ステップ1】チェーンケースのオイルを抜く

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上の写真はロータリーの左側にあるチェーンケースです。その名の通りチェーンが中に入っています。

青丸が給油口、緑丸が検油口、黄色丸が排油口になっています。

ロータリーに使用しているオイルは#90のギヤオイルなので少し固めです。

寒い時期は抜けにくい為、青丸の給油口をまず外します。

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それから、一番下の黄色丸の排油口のドレンボルトを緩めオイルを抜きます。

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ドレンボルトは必ずメガネレンチかラチェットなどのボックスで緩めて下さい。

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写真のオイルはそれ程汚れていませんが、オイル交換を全くしていない場合はオイルに水が混じり白っぽくなっていたり、腐ってしまって固形グリスの様になりとてつもない異臭を放つオイルが出てきます。工場でこの強烈な臭いがすると何の修理をしているか臭いだけで解ってしまうほどです。

チェーンケースのオイルが抜け外したドレンボルトを付けたら次のステップです。

【ステップ2】ベベルギヤケースのオイルを抜く

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チェーンケース側から真ん中を見た写真です。左側がトラクターになります。

大きな緑丸がベベルギヤケース、青丸が給油口になります。給油口には大抵オイルゲージが一体となったキャップが付いています。

ベベルギヤケースのオイルの抜き方は少し手間がかかります。

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上の写真は緑丸のベベルギヤケース下側をトラクター側からのぞいた写真になります。

このタイプは真ん中にドレンボルトが見えますが、ドレンボルトが付いていないタイプのロータリーもあります。付いていない場合は下に付いてるどちらかのボルトを緩めればオイルが出てきます。

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ドレンボルトを外すと

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オイルが出てきます。こちらもそれ程汚れていません。

抜けきったらドレンボルトを締め付けます。

【ステップ3】ギヤオイルを給油する

オイルを抜いたら給油します。どのくらい給油するかは給油するオイルの量がロータリーに書いてある(シールが貼ってある)場合があります。もし給油量が確認できた場合は規定量を給油するようにしてください。

ベベルギヤケースには書いてあるかオイルゲージがあるので問題ありませんが、チェーンケース側は書かれていない場合も多いです。その時は排油口の上に検油口がありますのでそれを取り外してください。(ステップ1の緑丸のボルト

外したら給油口から#90のギヤオイルを給油しましょう。

ベベルギヤケースとチェーンケースの給油量を足しても4ℓぐらいなので下のリンクの様な4ℓのギヤオイルがおすすめです。下のオイルは農業機械用なので安心してお使い頂けると思います。

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この様に検油口からギヤオイルが出てくれば規定量給油された事になります。

次はべベルギヤケースにオイルを給油します。

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写真の下側にオイルゲージの付いたキャップが見えますでしょうか?

給油量が良くわからない場合はこのオイルゲージを使って給油量を測りましょう。

給油が完了したら、外したボルトやオイルキャップなどがきちんの取り付けてあるか確認しましょう。

異常が無いようなら、これでロータリーのギヤオイル交換は終了です。

【まとめ】

因みに、ドライブハローもほとんど構造は同じです。

最近の折り畳み式のハローでも型式によってはチェーンケースが3か所ある型式もありますが、基本的にオイルの抜き方や給油の仕方は変わりませんので今回の手引きを参考にして頂けたらとい思います。